みやびちゃんのご先祖様がもの凄い件

夏焼大夫(なつやぎだゆう) [生没年不詳]

★帝室宝庫を狙った伊賀者

 伊賀流忍者の祖ともある。第七十四代鳥羽天皇の時代、皇室の御物(宝物)が蘭林坊、
桂芳坊の御倉に納められていた。永久元年(1113)三月十三日の夜、雨中、蘭林坊御倉に
盗賊が忍び込んだ。夏焼大夫、神仁の一味で、皇室の御倉を襲い、御物を盗んだという。
左衛門志中原明兼が追跡して桂川辺で合戦となり、夏焼は、松尾山に逃れるが、京に再び
戻った宿で検非違使平忠盛らによって捕縛された。失敗に帰したが、民家ならとも角、
なぜ、夏焼は皇室の宝庫を狙ったのか。当時の皇室の皇位継承問題に関連があるのでは、
また夏焼大夫が中央権力との繋がりの有無もすべて歴史の闇、と松田修氏は指摘されている。
 夏焼とは地名から見ると、『大日本地名辞書』の伊賀国名賀郡大家戸の項に、夏焼村
という地名ありと。                               終